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ドコモはプロダクトのあるべきかたちを目指し、
試行錯誤を重ねながら、アイデアと技術をつなげていく。

そして、時代の一歩先を見つめ、
持つ人が安心感と期待感を
感じられるようなプロダクトを目指している。

あらゆる人にとって、
豊かなコミュニケーションがあたりまえになることを願って。

いままで一般公開したことのないスマートフォンなどの「プロトタイプ」や「スケッチ」を数十点展示します。商品の「あるべきかたち」を追い求め、デザイン試作を繰り返し、新しい商品を生み出してきました。ドコモが何を考え、どう取組んでいるのか。実際に触れられるものを通じて「ドコモが考えるプロダクトデザイン」をぜひ感じてください。

2019.10.18Fri.-10.27Sun.
11:00-21:00

東京ミッドタウン ガレリア B1F アトリウム

Tokyo Midtown, Galleria, B1F, Atrium

  • 【料金】
    無料
  • 【主催】
    株式会社NTTドコモ
  • 【企画協力】
    デザイン誌「AXIS」、土田貴宏
  • 【プロダクトデザイン協力】
    • JIN KURAMOTO STUDIO
    • miyake design
    • GEN SUZUKI STUDIO

Design story 「ドコモのケータイ」に見る、
本質を追求するデザイン。

携帯電話に関わる通信キャリアや端末メーカーがいくつも存在する中で、ドコモのデザインの個性はどこにあるのか。
国内最大の通信キャリアとしての使命感により、
「携帯電話のあるべき姿」を考えてきた彼らは、
その思いを着実に製品の形態に反映させる。
それは、プロダクトデザインの
本質的な意義を探る活動でもある。

宮沢 晢

宮沢 晢

  • アンドデザイン代表
  • デザインディレクター/プロダクトデザイナー

主にパナソニックモバイルコミュニケーションズ株式会社、日本サムスン株式会社を経て、2007年アンドデザイン株式会社を設立。
プロダクトデザインを軸とした課題解決提案を得意とし、
デザイン戦略から実商品に至るディレクション業務まで多岐に渡る国内外の企業プロジェクトに携わる。

iF GOLD AWARD、Red Dot Award “ Best of the Best “ など国内外受賞歴多数。
法政大学デザイン工学部兼任講師、株式会社NTTドコモ プロダクトデザインディレクター兼務。

  • 安全・安心とワクワク感の両立 / Balancing both safety and security and excitement

    安全・安心と
    ワクワク感の両立
    Balancing safety and security with excitement

    安全・安心と
    ワクワク感の両立
    Balancing safety and security with excitement

    安全・安心とワクワク感の両立 / Balancing safety and security with excitement
    「安心・安全はあたりまえではなく、最大の価値」

    携帯電話は、日常を快適に過ごす上で不可欠というだけではない。災害や事故が起きたとき、ライフラインとしての役割も果たす。ドコモは、国内市場で契約者数最大シェアを占める通信キャリアとして、彼ららしい製品開発に取組んできた。彼らがデザインにおいて特に重視するのは、安心・安全というテーマである。ドコモのプロダクト部のデザインディレクターである宮沢哲はこう話す。「『安心・安全』というと、保守的であたりまえのように聞こえるかもしれませんが、 通信事業において最大の価値だと考えます。これは会社のポリシーであり、デザインを超えた要素だと考えています」。

    「『いい道具』に出会ったような静かで継続する嬉しさや期待感」

    携帯電話のような商品サイクルがはやいプロダクトのデザインは、いかに既存商品と差異化されているかに価値を置かれがちだ。しかし、スマートフォンが主流になった現在の市場に求められているのは、それとは異なるデザインだと考える。「商品のワクワクする部分を創出するのも大切ですが、個性的なスタイリングやデザインコラボなどでは、ひと握りの方にしかご満足いただけません。目指したいのは、デザインによって、『いい道具』に出会ったような静かで継続する嬉しさや期待感を生み出すことです」。安心・安全に、ドコモらしいワクワク感をプラスすること。その考え方が象徴的に表れた製品が、2016年に最初のモデルが発表されたスマートフォン「MONO」である。

  • 「ドコモのスマートフォンはどうあるべきか」という問い
											/ Docomo smartphones

    「ドコモのスマートフォンは
    どうあるべきか」という問い
    Asking the question: “What makes the ideal DOCOMO smartphone?”

    「ドコモのスマートフォンは
    どうあるべきか」という問い
    Asking the question: “What makes the ideal DOCOMO smartphone?”

    「ドコモのスマートフォンはどうあるべきか」という問い / Asking the question: What makes the ideal DOCOMO smartphone?
    「なくてはならない要素に絞り、その質を高める」

    ドコモのスマートフォンのなかで手ごろなモデルに位置づけられるMONOは、「機能やデザインにおいて大胆に削ぎ落としつつ、必要なものは死守し、その質を徹底的に高めること」を意図してデザインされた。カラーバリエーションは無彩色に絞り、ワンセグや指紋センサーは搭載しない一方、量産の難易度は高くなるが、使い心地に寄与する2.5Dガラスを表裏両面に採用。そうすることで、日本市場で好まれるサイズ、形状、使い心地に配慮している。

    「ドコモのスタンダードとは何か、ドコモのスマートフォンはどうあるべきか」

    「MONOのように価格的な制約があり、要素の引き算によって製品をデザインするのは、最新の機能を追求するような製品よりも難しく、時間がかかります。だれにでもお勧めできる、ベース機のようなこの端末の製品開発を通じて、ドコモのスタンダードとは何か、ドコモのスマートフォンはどうあるべきかを、じっくりと考えることになりました」。MONOのプロジェクトには、外部デザイナーとして三宅一成氏が参加して、初期段階から「どうあるべきか」についてディスカッションを繰り返した。これは、デザイナーにブリーフィングを行いアウトプットだけを受け取るようなコラボレーションとは進め方が大きく異なる。

    「白いシャツのような存在を目指すべき」

    「デザイナーとのディスカッションを繰り返すなかで、「人のためのデザイン」「差異化を目指さない」「思想を整える」という3つのキーワードを導き出しました。それを具体的なものとして例えたのが、『白いシャツ』。フォーマルでもカジュアルでもさまざまなファッションに柔軟に合わせられ、時代を問わず、老若男女に愛される白いシャツのように、人をいっそう魅力的にし、あたりまえの日常を少しだけ表情豊かにする。そんな存在でありたい。これが、ドコモが目指すべきスタンダードの答えです」。これらのデザインに対する姿勢や商品コンセプトなどを継承するべく、社内向けのブランドブックも合わせて制作した。

    「小型化や軽量化より、もっと大切なこと」

    2018年発表の携帯電話のアクセサリーシリーズも、MONOと同様のプロセスを経て開発された。ワイヤレスチャージャー、ACアダプターといった充電器系の製品は、発熱や発火などのリスクを限りなくゼロに近づけなくてはならない。そのため過剰な小型化や軽量化よりも安全性が一貫して最重要視された。また、幾何学的な形状を基調としながら、コードを付けたり、外したりする際にグリップしやすいよう、多くの試作を通じて、細部の使いやすさに時間をかけた。「ここまで大胆にシンプルな形状を徹底したのは、ドコモのアクセサリー群は、端末と対となるべき存在だからです。また、使われる空間での調和は何よりも配慮せねばなりません」。

    「四角いカタチが多いですが、ドコモにはこのカタチが合っている」

    「結果として四角いアイテムが多くなりましたが、ドコモにはこのカタチが合っているようです。たくさんの試作品を作っていますが、最終的に残るものはだいたい四角。一見シンプルに見えますが、角を大きく丸くしたら可愛らしくなるし、小さくするとシャープで真面目な印象になる。基板を収納するもっとも効率的でありながら、全体比率が少しでも崩れるとすべてが台無しになる繊細な形状のひとつです。豊かな表情を作るのは高い感性が問われます」。アクセサリーのデザイン開発に関わった外部デザイナーの鈴木元氏は、スマートフォンとの関係のなかでシンプルな形状を細部に至るまで徹底的に磨き上げ、住空間での佇まいから検証していった。結果として無数に制作された試作品のなかから、もっとも安心感を感じられるバランスのものが選ばれた。

  • 「生活のシーンを踏まえて長く使えるものを目指す」 / Based on the life scene Aiming for something that can be used for a long time.

    「生活シーンを踏まえて
    長く使えるものを目指す」
    “Delivering long-lived functionality for daily life”

    「生活シーンを踏まえて
    長く使えるものを目指す」
    “Delivering long-lived functionality for daily life”

    「生活シーンを踏まえて長く使えるものを目指す」 / “Delivering long-lived functionality for daily life”
    「ライフスタイルと価値観の関係」

    ドコモが幅広い利用者を対象に製品を考えていることは、デザインにも表れている。子ども向け携帯電話では、カラーリングの考え方に大きな変化があった。「従来は蛍光色のような明るい色が使われていました。しかし何年も使い続けることが多い製品なので、小学校の高学年になると好みに合わなくなり、持っていくのが気恥ずかしくなってしまう、そんなケースもありました。普段から持ってもらうことでいざというときに役に立つ商品なので、応えるべき課題のひとつです」。長く使うという観点から形状とともに色合いを見直し、今までではありえなかったグレイを使う、ややくすんだ色調を取り入れたさまざまな試作を行った。外部のデザイナーとして参加したのは倉本仁氏。家具のデザインを多く手がける彼は、現在のライフスタイルとの関係のなかでカラーリングをゼロから発想していった。

    「使う人の立場に立ち、その目線で発想」

    シニア世代向けスマートフォンについては、スマートフォンを十分に使いこなす層と、スマートフォンに慣れていない層に配慮し、ふたつの新しいタイプを構想する。前者は高いスペックを備えながら、スマートフォンのケースを付け替えることで通話や撮影などの特定の機能の使い勝手を向上させる工夫をこらした。また後者は、不安要素の軽減を大きなテーマとし、本体のサイズ、形状、ボタン表記など物理形状での解決方法を用いることでフィーチャーフォンとのギャップを埋めるデザインになった。いずれも、使う人の立場に立ち、その目線で発想することが、デザインを検討する上での軸となっている。

  • 「時間をかけてリンクするものづくりの思想とかたち」 / Taking the time to develop an interconnected manufacturing approach

    「時間をかけてリンクする
    ものづくりの思想とかたち」
    “Taking the time to develop an interconnected manufacturing approach”

    「時間をかけてリンクする
    ものづくりの思想とかたち」
    “Taking the time to develop an interconnected manufacturing approach”

    「時間をかけてリンクするものづくりの思想とかたち」 / Taking the time to develop an interconnected manufacturing approach
    「ひとつの特徴に特化する、引き算のデザイン」

    今まで紹介したようなモデルとは別に、数を求められるメーカーでは手掛けにくい携帯電話を、ドコモはラインナップしている。なかでもカードケータイは、“引き算のデザイン”という考え方をいっそう突き詰めて生まれたものだ。5.3mmという薄さと47gという軽さを実現し、電話やメッセージのやり取りはできるが、カメラは搭載していない。画面はモノクロの電子ペーパーの採用によって、消費電力の軽減を図った。ますます大型化・高機能化するスマートフォン市場で、カードケータイのようにコンパクトさを実現すれば、今までは持ち運べなかったシーンでも使うことができ、通信が途切れる時間を少なくできる。これはメーカーでは生まれにくい通信キャリアならではの視点と言える。

    「通信キャリアとしての使命」

    ユニークで特化した特徴を持ったモデルは、スマートフォンに取って代わる存在にはなりえないだろう。しかし、人々のニーズは、必ずしも最先端や多機能を極めたものだけではない。そんな細分化されたニーズに配慮するのは、ドコモがメーカーではなく、通信キャリアだからだと説明する。「ドコモの製品開発は、外部のデザイナーや端末メーカーとのディスカッションにかける時間を惜しみません。特にデザイナーは早い段階から社内のデザインチームとともにディスカッションを通じて、本質的な答えを模索する。 もちろん、定量的・定性的な調査も方向性を見極める上では参考にしますが、それだけに頼って何かを決めることはありません。それより外部のデザイナーの目と、内部のデザインチームの目によって、その製品が使う方にとって『どうあるべきか』、通信キャリアだからこそ『べき論』で考え、理想とする姿をカタチにします」。

    「ドコモの製品は思想と形態が密接にリンクしている」

    このような姿勢でデザインに臨むからこそ、作り手の思想は形態に反映される。ドコモの製品は、思想と形態が密接にリンクしているのだ。その思想の核にあるのは、通信によるコミュニケーション技術の恩恵を、あらゆる人々が格差なく享受できる環境を創造すること。あるべき姿を追求し、世の中に行き渡らせていくことが、彼らにとってのデザインなのである。

Designers' interview